夏といえばホラー、現在開催中の幽けき冷の肝試しのストーリーでも城娘に纏わる怪談がちらっと出てきた
それを補足する形で新たに実装された〔肝試し〕城娘に纏わる怪談話を紹介していく

丸岡城とお静さん

1576年ごろ丸岡城を築城する際、天守台の石垣が何度も崩れて工事が進行しなかったため人柱を入れるように進言するものがあった
当時、片目が見えず二人の子供を抱えたお静という貧しい未亡人が城下に住んでいた
息子を士分に取り立てる事を条件に彼女は人柱となる事を申し出た
その願いは受け入れられ、お静は人柱となって土中に埋められ天守の工事は無事完了した
しかし、柴田勝豊はほどなく移封となり、息子を士分にする約束は果たされなかった
それを怨んだお静の霊が大蛇となって暴れ回ったという
毎年4月に堀の藻を刈る頃に丸岡城は大雨に見舞われ、地元の人々は「お静の涙雨」と呼び小さな祠を建て彼女の霊を慰めたという
現在城内にはお静の慰霊碑が残っている
※士分とは江戸期の武士階級のうち正規の武士身分を持った者を指す
※移封とは江戸時代に行われた大名の配置替えのこと

城プロでは丸岡城は大蛇のトークンが計略として使える、この大蛇がお静さんなのだろうか
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幽けき冷の肝試しでは丸岡城とお静さんが協力して兜を倒すシーンがある、少なくとも二人の仲は良さそうだ

松江城と人柱伝説

城と切っても切れない人柱、松江城には二つの人柱伝説が確認されている
1611年ごろ松江城を築城する際に天守台の石垣を築くことができず、作業は難航した
人柱がなければ工事は完成しないと、工夫らの間から意見が出たことから盆踊りを開催し、その中で最も美しく、最も踊りの上手な少女が生贄に選ばれた
お静さんと違うところは彼女は承諾もなくさらわれ土に埋め殺されたという
石垣は無事積み上がり一人の少女を犠牲とし城は完成した、しかしそれで済む話ではなく城主に様々な災厄が降りかかる
城主親子が城の完成前後で死去、改易となった
三代目の忠晴も跡継ぎがいないまま死去、続いて城主になった京極忠高も三年後に急逝
堀尾家は断絶、京極家はお取潰しとどちらも悲惨な結果に
人々は娘の無念の祟りであると恐れたため、天守は荒れて放置された
後に松平氏の入城まで天守からはすすり泣く女の亡霊が現れるようになった
ある日松平直政が亡霊と遭遇、「お前は何者だ?」と聞いたところ、亡霊は「この城の主」と答えた
そこで直政は「この城」と魚のコノシロをかけて、湖で獲れたコノシロを供えたところ、亡霊はあらわれなくなったという

生贄となった娘の怪談がもう一つ、城下で盆踊りがおこなわれると、必ず城が地震のような揺れがおこることから盆踊りを禁止するお触れが出された

虚無僧と髑髏槍

築城が進められる中、北東部石垣が何度も崩落するため困っていたところ、堀尾吉晴の旧友という虚無僧が現れて、崩落部分を掘らせたところ槍の刺さった髑髏が出てきた
虚無僧が祈祷したが力及ばず虚無僧は「祈祷では無理だ」と言った、ならばどうすればいいかと問うと人柱を入れるしかないと答えた
私の息子を仕官させてくるのであれば、私が人柱になろう、虚無僧は人柱となり石垣の崩落はなくなった
以降石垣から虚無僧の尺八の音が聞こえるようになったという

二つの人柱は松江城の特技・計略の名前とイラストデザインに反映されている
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松江城の持つ武器は見てわかる通り髑髏がついた槍を持っている
計略の名も"髑髏の槍"、これらは二つ目の人柱虚無僧と関係あるのだろう
その他には松江城の涙もすすり泣く女の亡霊からきている可能性もある
幽けき冷の肝試しの前半戦では出番がなかったが、後半で彼女に纏わる怪談話が出てくるかもしれない

八王子城の悲劇

小田原征伐の一環として1590年ごろ八王子城は天下統一を進める豊臣秀吉の軍勢に加わった上杉景勝、前田利家、真田昌幸らの部隊1万5千人に攻められた
当時、城主の氏照以下家臣は小田原本城に駆けつけており城には城代に家臣、わずかな将兵の他、領内から動員した農民と婦女子しかいなかった
夜霧が立ち込めた中攻めたてられた八王子城は1000人以上の死傷者を出し陥落
非戦闘員の女子供までほぼ虐殺されたという、落城の際には婦女子は自刃、あるいは御主殿の滝に身を投げ、滝は三日三晩血に染まったと言い伝えられている
後に"八王子城の悲劇"と伝えられている

〔肝試し〕八王子城の計略には悲劇となった"御主殿の滝"が名になっている
「城内にいた人々は滝に身を投げてしまいました……。そうして今日に至り、成仏していない人々がまだまだ現世を楽しみたいと、私のところにお出でになったのです」との〔肝試し〕八王子城の台詞も"八王子城の悲劇"からきているだろう
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幽けき冷の肝試しストーリーでも八王子城が幽霊らに助けられるシーンがある
四郎兵衛という法螺貝吹きの活躍によって兜を退けた

幻の城帰雲城

帰雲城の話は他の城と違い少しミステリー
というのも帰雲城は天正13年11月29日(1586年1月18日)に天正地震が起き、帰雲山の崩壊で土石流の流入などにより、城だけでなく城下町ごと壊滅
家300戸以上、圧死者500人以上、城主家臣、町民らの大部分も命を落としたという
生き残ったのは所用のため不在だったわずか4人と言われている
故に現在では帰雲城の正確な所在地は不明、城跡すら見つからず幻の城となっている
帰雲城には他にも埋蔵金伝説などもあるが、真実はどうあれ埋まっていてどこにあるかもわからない

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ふわめしや~と可愛い〔肝試し〕帰雲城だが特技名はなかなか物騒で"三方崩山"、帰雲山の崩壊のことを示しているのだろうか
そういえば計略はどちらも岩落とし、そして通常帰雲城の計略の名は"帰らずの山"
城プロでは以外と計略や特技に逸話からきた名前がついていたりする

紹介する上で下記のサイトを参考にさせて貰いました(敬称略)
Wikipedia
城びと
歴人マガジン
Japan Travel